「この塔に私はいる」
ポストカードが届いた
僕に迎えに来いという内容
この塔に見覚えはある
どこかの病院の待合で何気なくとったガイドブック
たしか北の方の国だった
探さなくては。。。彼女を救わなければ
ポストカードの塔をもう一度見てみる
僕と一緒にいるときに買っていたポストカード
「行ってみたいね」そんなことを言っていたっけ
塔はとっても高いところにあるようで、
雲を見下ろしている
僕は気がつけば住所の書かれていないポストカードを手に飛行機に乗っていた
彼女は気持ちに不安定なところがあった
次に何をするのか、読めないことが多々ある
ときどき一緒にいることが怖くなる
正直、離れたらどれだけ幸せになれるのだろうと考えることがあった
そうこの手紙が届く前に会ったとき、
僕は言ってしまったんだ
「もう無理」
・・・
はるばるそびえる塔
ポストカード以上に威厳を感じる
誰もいない、寒く暗い塔を登る
果てしない階段
部屋を見つけては、彼女の痕跡を探した
ポストカードが届く前に、僕は彼女の連絡先やメールを消していたんだ
だから、連絡が取れなくなってしまったんだ
塔のてっぺんの部屋に彼女がいた
激しく怒りたかった
もう言わないよ「無理」って